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これからの図書館のカタチ!?
先日、佐賀県の武雄市図書館に行ってきました。
今年の4月にリニューアルオープンして以来、
各地から視察や観光客が訪れ、評判になっている図書館です。
入ってみると、期待していた以上に素晴らしかった!
従来までの公立図書館のイメージとはまったく違っていて、
図書館と本屋さんとDVD/CDレンタルショップ(TSUTAYA)と、
カフェ(スターバックス)が一つになった施設でした。
武雄温泉の帰りに、ちょっと覗いてみるだけのつもりが、
あんまり居心地がいいので、あっと言う間に時間が経ちました。
どうしてこんな公立図書館ができたのか?
もともと、仕事帰りの人でも図書館を利用できるように、
開館時間を延ばせないかという市長の話からスタートして、
武雄市が、東京で人気の「代官山 蔦谷書店」を企画した
CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を指定管理者として
指名したことで、この画期的な図書館が実現したとか。
これまでの公立図書館と、どこが違うのか?
◎朝9時から夜21時まで開館。しかも年中無休。
(従来は全国の図書館とほぼ同じ10時~18時までだった)
利用時間を拡大しても、運営経費は10%削減されたとか。
ちなみに北九州市立図書館も、平成17年から
指定管理者制度を導入済みで(中央図書館を除く)、
平日の開館時間は19時まで。休館日は年間70日以上。
◎蔵書20万冊の8割以上を開架し、自由に手にとることができる。
(リニューアル前は蔵書の半数以上が書庫に眠っていた)
ちなみに北九州市立中央図書館の蔵書は約48万冊。
中身は別として、本の冊数だけで比べると武雄市図書館の倍以上。
八幡図書館の蔵書が約21万冊で、ほぼ同規模です。
◎雑誌だけでも、約600タイトルの新刊が並べられている。
(リニューアル前の雑誌点数は107タイトルだった)
◎カフェで購入した飲み物を、館内のすべての席で飲める。
たとえば、売り場の新刊本や雑誌を手にとってカフェのテラス席へ。
飲み物を手にしながら、ゆったりと試し読みができる!
◎iPadやDVDプレーヤーを無料貸出。WiFiも無料。
パソコンを使って調べ物をしながら仕事や作業ができる。
◎新刊絵本や人気の児童書などのキッズコーナーも充実。
授乳室を完備し、従来どおりの点訳や対面朗読サービスも。
◎セルフカウンターを使えば、図書の貸出や書籍購入、
CD/DVDレンタルの手続きが一人でもできる。
(店員と司書サービスをかねたコンシェルジュもいます)
こんな公立図書館があるなんて、うらやましい!
図書館で購入した資料から、市の職員や市民の声を拾ってみると…
◆(武雄市文化・学習課長)
「これまでの図書館は、自分たちでも気づかないうちに制限を設け過ぎていた。
夕方に閉まるのは当然だとか、飲食はだめだとか。
そうした制限のため、来館する人の種類もこれまでは限られていたんですね。
図書館に目的がある人だけが足を運んでいた。
それがこれからは、ぶらりと立ち寄った人でも何か新しい発見ができる施設、
つまり“気づきの場”に生まれ変わると思います」
◆(武雄市北方町の婦人会長)
「長く小学校の教員をしていたこともあって、図書館といえば
静かに本を読むところだと、そう思い込んでいましたからね。
だから図書館をTSUTAYAのようにする必要なんてないと思ったんです」
そう語る地元の婦人会長さんは、まず自分の眼で確かめなければと、
東京で暮らしている娘と「代官山 蔦谷書店」を訪ねてみた。すると…
「自分が思う図書館像とはまるでかけ離れているけれど、
でもこれからの時代に必要とされる施設はこれかも知れないと思いました。
娘に『どう思う?』と尋ねたら、
『これが武雄にあったら、里帰りしたときには絶対寄る』と言いますし。
一度、武雄を出た若い人が、図書館があるからと里帰りする回数が
増えるとしたら、それは素晴らしいことだと考え直したんです」
◆(地元のボランティアグループ)
「公共図書館とは、ただ本を貸し出す機能があればいいというものではなく、
市民が集う場となる必要があると思いますし、
そこからボランティア活動などの市民の運動が発生していくのだと思います。…
“公共”というのは行政が市民に押しつけるものでもなければ、
市民が行政に任せきりにするものでもなく、行政と市民の対話を通して
形作られていくものでしょう。新しい図書館には武雄市の公共性を体現する施設で
あってほしいと願っていますし、私たちもそれに協力していきたいと思っています」
(以上、『図書館が街を創る。「武雄市図書館」という挑戦』より)
武雄市の人口は、約5万人。
北九州市の人口は、約97万人。
文化というのは規模ではなく “質”の問題なんだなぁとか、
市の予算をこんな風に使ってもらいたいなぁとか、
さすがにちょっと考えさせられました。笑
ともあれ、武雄市図書館を一度でも訪れたら、
ウチの地元にも欲しい!と、きっと誰もが思うことでしょう。
それくらい魅力的な図書館でした。
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