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子育てに優しいまちづくり

昨日、北九州市の子ども家庭局子育て支援課が主催する
「子育てに優しいまちづくり推進事業」の
活動事例報告会に参加してきました。

「子育てに優しいまちづくり推進事業」というのは、
地域の子育て支援に取り組む「まちづくり協議会」の活動に
市が補助金を出したり、アドバイザーを派遣する事業です。

今回は、市内の5つの地域のまちづくり協議会
(清水校区・永犬丸・鳴水・則松・一枝)が展示ブースを出して
それぞれの活動事例を発表した後、
関西大学の山縣文治教授による講演がありました。

山縣先生は講演の冒頭で、地域をつくるには
まず、「地域を好きになる気持ちをもつこと」が大事と語り、
話のつかみとして、
「あなたは北九州市のことをどれだけ愛していますか?」と
4つの質問を出しました。

1.北九州市の高齢化率はどのくらいだと思いますか?
  高齢化率がいちばん高い区と低い区はどこ?

2.北九州市の年間の出生数はどのくらいだと思いますか?

3.北九州市の出生数と死亡数は、どちらが多いと思いますか?

4.北九州市では、何組に1組が離婚していると思いますか?

たしかに、現実をよく知らなければ、
地域のいいところも、課題も見えてきません。

ちなみに、上の質問の答えは以下の通りでした。

1.北九州市の高齢化率は、全体で26.2%です。
  (全国平均は、24.1%)
  いちばん高齢化が進んでいるのは八幡東区(31.7%)
  いちばん低いのは小倉南区(23.4%)
  地域によって大きな開きがあります。

2.北九州市の出生数は、8,213人(2012年)
  ちなみに1967(昭和42)年は、約20,000人でした。

3.北九州市の年間死亡数は約10,000人なので
  死亡数の方が毎年約2,000人ほど上回っています。

4.北九州市では約2.5組に1組が離婚しています。
  カップルが5組誕生すれば、うち2組は破綻する計算。
  (全国平均の離婚率は、2.84)

前にも書きましたが、たとえば八幡東区の人口は
2050年には現在の半分になると予測されています。
こうした厳しい現状を知った上で、いかに子育てを支援するか、
「まず自分にできることをする(理想を追求し過ぎない)」、
「みんなで考える(自分がいいと思ってることを、
みんながいいと思っているとは限らない)」とか、
地域づくりでは、そうした点が大事だという話でした。

山縣先生は、大阪で地域住民と「みなくるハウス」という
子育て支援施設を運営しているそうです。
そのハウスが抱えている課題も、興味深いものでした。

たとえば。。。
地域に子育て支援の資源がいろいろ増えたことで、
「みなくるハウス」の利用者が半減してしまった。
保護者にとって選択肢が増えたことはいいことだが、
どうも<イベント巡り>志向の親が増えている。

今は保育所も含め、何かイベントをやらないと人が来ない。
何をしてもらえるか、客としてサービスを受けること、
支援されることを期待するばかりで、
保護者個人の、自ら仲間になる力が弱ってきている。

とてもわかる気がします。

親子そろってイベントに参加できるならまだいい方で、
共働き家庭とか、シングルマザーとか、仕事に追われて、
地域で仲間を探したり、新しい友達を作ったりする
そんな「ゆとり」のない母親も多いことでしょう。

まちづくりとか、PTAの活動に参加できる人と
参加する気も、余裕もない保護者との間のギャップが
どんどん広がっているように感じます。

北九州市の「子育てに優しいまちづくり推進事業」は、
平成25年度は、20団体に各10万円の補助でしたが、
平成26年度は、10団体に各5万円の補助となるそうです。

会場で、行政の方が恐縮しながら発表していましたが、
これが北九州市の現実です。















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